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11月21日-02号

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  1. 南九州市議会 2019-11-21
    11月21日-02号


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    令和 元年 第 6回定例会(11月) 本会議2号     (11月21日)   出席議員     20名1番議員  日 置 友 幸        11番議員  菊 永 忠 行2番議員  川 畑 実 道        12番議員  松久保 正 毅3番議員  大倉野 忠 浩        13番議員  浜 田 茂 久4番議員  米 満 孝 二        14番議員  今 吉 賢 二5番議員  大倉野 由美子        15番議員  竹 迫   毅6番議員  鮫 島 信 行        16番議員  満 留 秀 昭7番議員  大久保 太 智        17番議員  加治佐 民 生8番議員  西   次 雄        18番議員  蔵 元 慎 一9番議員  内 園 知恵子        19番議員  山 下 つきみ10番議員  吉 永 賢 三        20番議員  伊瀬知 正 人   欠席議員     0名─────────────────────────────────── 地方自治法第121条による出席者市     長    塗 木 弘 幸    税 務 課 長    浜 田 和 人副  市  長    福 留   保    健康増進課 長    有 水 志 郎教  育  長    有 馬   勉    長寿介護課 長    新 原 伸 一総 務 課 長    金 田 憲 明    耕地林務課 長    東垂水 忠 二財 政 課 長    橋 口 和 久    茶 業 課 長    大 坪   力企 画 課 長    山 脇 勝 次    商工観光課 長    森 田 清 博市民生活課 長    東   成 功    建築住宅課 長    高 田 浩一郎福 祉 課 長    松 清 浩 一    農業委員会事務局長  櫛下町 浩 二農政課長兼畜産課長  本木下 裕 一    学校教育課 長    田 邉 源 裕建 設 課 長    江 平 恒 博    社会教育課 長    山 田 哲 夫教育総務課 長    和 田 春 則    保健体育課 長    桑 代 睦 雄会 計 管理者    飯 伏 譲 二    中央公民館 長    辻   浩 昭防災安全課 長    神 薗 省 吾    文化財 課 長    朝 隈 克 博─────────────────────────────────── 事務局職員出席者事 務 局 長    菊 永 隆 信    議 事 係 長    上 村 孝 子庶 務 係 長    松 山 啓 志    議  事  係    尾 辻 圭 市 第6回定例会議事日程(第2号) 第 1.会議録署名議員の指名 第 2.一般質問令和元年11月21日 午前10時0分開会 △開議 ○議長(伊瀬知正人)  これから本日の会議を開きます。    ──────────────────── △日程第1会議録署名議員の指名 ○議長(伊瀬知正人)  日程第1,会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は,会議規則第88条の規定により,議長において蔵元慎一議員,山下つきみ議員を指名します。    ──────────────────── △日程第2一般質問 ○議長(伊瀬知正人)  日程第2,一般質問を行います。 順番に発言を許します。 まず,鮫島信行議員。  [6番議員鮫島信行登壇] ◆議員(鮫島信行)  おはようございます。本日のトップバッターということで,ちょっと緊張しておりますが,その前に,台風19号の災害で亡くなられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに,被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。 それでは,私は,茶業の活性化,それから農業の振興について質問いたします。 まず最初に,茶業の活性化について,1番目に,2020年第74回全国お茶まつり鹿児島大会開催に向けた準備の進捗状況と今後の計画を問う。 2番目に,近年お茶の価格が低迷し,茶業農家の経営を圧迫している。茶業の活性化策について方針を問う。 大きな2でございますけど,農業の振興について。1番目に,サツマイモの基腐病が多発している。病害虫対策に係る指導や補助金など市としてどのような対策を講じる考えか。 2番目に,頴娃農業開発研修センターを積極的に活用し,新規作物の普及や新規就農者増を図る考えはないかというのを質問いたします。 2問目からは,自席で質問します。よろしくお願いします。  [市長塗木弘幸登壇] ◎市長(塗木弘幸)  皆さん,おはようございます。本日もよろしくお願いをいたします。 鮫島議員の質問にお答えをいたします。 まず,質問1,茶業の活性化についての1番目,全国お茶まつり準備の進捗と今後の計画について。全国お茶まつりにつきましては,茶の生産改善と消費拡大を図り,日本茶業の発展に資することを目的に,全国の主産地が輪番で毎年開催されており,令和2年度の第74回全国お茶まつりは,鹿児島県大会として南九州市で開催されることとなっております。 開催地としての体制を整えるため,平成30年9月,南九州市の大会準備委員会実行委員会を発足しました。あわせて,南九州市らしい大会を提案するため,あり方検討会等の組織を設置し,関係機関,団体一体となった話し合い活動を展開してまいりました。 現在,鹿児島県本部実行委員会において決定された大会骨子(案)に基づき,総務班や産地視察班など6つの班が設置され,大会に向けた協議が進められているところであります。 その中で,開催日は,令和2年11月13日,知覧文化会館メイン会場に,大会式典並びに生産者向けの近未来の茶生産をテーマとした全体会・研究発表や産地視察,消費者向け産地ツアー等関連イベントを実施する方針が決定しております。 今後におきましては,決定した事業の細部にわたり,各班を中心に計画的かつ効果的な協議が進められるものと考えます。 本市においては,開催地として,全国茶品評会での上位入賞を目指した取り組みとあわせ,日本一の茶産地としての魅力を発信できるよう,茶生産者をはじめ関係機関・団体一体となり取り組んでまいります。 次に,質問1の2,茶業の活性化についての方針を問う。 茶業を取り巻く環境は,生活様式の変化や飲料の多様化等により,国内の緑茶需要は減退し,このため,市場価格は低迷が続いており,本市の荒茶生産額は,ピーク時と比較し,約3割減となるなど,茶農家の経営を圧迫しております。 このような現状から,短期的な荒茶価格の上昇は望めないことから,現在,生産面においては,茶業経営の健全化を図るため,茶工場の再編整備や一貫経営法人の育成など,茶業経営の合理化を図るとともに,海外を視野に入れた有機栽培や碾茶など多種多様な茶の生産を推進しているところであります。 また,流通面では,首都圏を中心に知覧茶のブランド力を高めるため,昨年度,ブランド戦略を策定し,現在,首都圏での知覧茶プロモーションを展開しております。 また,健康分野と連携し,お茶の健康機能を活用した新商品,知覧茶サプリを開発し,新たな消費拡大にも努めております。 さらに,国内外へ知覧茶の情報を発信するため,多言語に対応した知覧茶の公式ホームページオンラインショップを開設するとともに,輸出大手企業と連携するなど輸出対策に取り組んでいるところでもあります。 お茶は,本市の基幹作物であり,本市の経済を支える一大産業であることから,市としましては,第2次南九州市総合計画において,日本一の茶産地づくり知覧茶ブランド力の強化を施策に掲げ,各種事業に取り組み,また平成30年度に鹿児島県が作成したかごしま茶未来創造プランに基づき,儲かる茶業の実現に向け,関係機関一体となり推進することとしております。 続きまして,質問2番目,農業の振興についての1,サツマイモ病害虫対策について。サツマイモの病害発生は,平成30年11月ごろに塊根腐敗症の発生確認がなされ,12月には病名が基腐病と判明したところであります。 本病の発生確認以降,サツマイモ栽培の基本技術を励行していただくために,栽培講習会各種会合等及び市広報紙を活用し,周知しているところでございます。 現在では,この基腐病に対する登録農薬がなく,農薬での防除ができない状況であるため,国・県が農薬メーカーと連携しながら新農薬登録に向けて取り組んでいるところでございます。 農薬登録拡大状況を注視し,また薬剤以外での防除対策も含めて,支援対策を講じる必要があると考えております。 次に,質問2の2番目,頴娃農業開発研修センターの活用について。頴娃農業開発研修センターでは,本年11月より長期研修生1名を受け入れて,就農に向けての研修に取り組んでいます。 この研修事業のほかに,生産現場での課題解決のために,実証展示圃を設置し,露地野菜の大根,キャベツ,ニンジンやハウスオクラでの品種比較を行い,地域に適した品種を模索し,その結果については,報告会により農家等への情報提供を行っております。 また,土壌分析による土壌診断や,あわせてサツマイモのバイオ苗を供給しており,その供給量は年々増加し,サツマイモ品質向上等に役立っているかと認識をしております。 今後も,引き続き研修生募集など,県内外での就農・就業相談会への参加や県外のふるさと会でのパンフレット配布広報紙掲載など広く研修生の確保に努めるとともに,新規品目,課題解決のための実証展示圃の設置及び土壌分析並びにサツマイモのバイオ苗の安定的供給に取り組んでまいります。 以上です。 ◆議員(鮫島信行)  早速ですが,全国お茶まつりについてということで質問いたします。 全国お茶まつりは,ことし元年度で73回ということになるようでございますが,茶業界では,オリンピック同様,最大の生産者大会でございます。私が覚えているところによりますと,平成16年には,旧頴娃町で開催され,平成24年には霧島市で開催されており,県内茶産地での開催が3回目であります。近年,茶価が下がり,茶業生産者の方々の活気がありません。この大会をきっかけに茶業の活性化,ひいては南九州全体の活性化を図っていただきたいと思います。 まず,最初に質問をいたします。 大会の行事と日程について,再度お聞かせください。 ◎茶業課長(大坪力)  それでは,お答えいたします。 大会に関する行事と日程についてでございますけれども,この大会においては6つの行事を計画されているところです。 まず,1番目におきましては,全国茶品評会,国におきましては,審査会が8月の25日から28日,審査会が9月の25日,鹿児島茶市場で行われます。 2番目には,式典でございますけれども,全国茶品評会の褒賞授与,また全国茶振興大会等が行われるということで,先ほど答弁にありましたように,11月13日,知覧文化会館。 3つ目に,生産者向けシンポジウム研究発表ということで,これにつきましては,この大会の特別な行事として組み込まれました。式典終了後,同じく知覧文化会館にて行われます。 4つ目におきましては,消費拡大イベントとして,知覧平和公園で,11月13日から14日,2日間にわたって行われます。 5つ目におきましては,全国茶青年の集い,式典の前日,11月12日,鹿児島市です。 また,プレイベントとして,11月12日から15日,南九州市,また鹿児島市等で計画をされているところでございます。 以上です。 ◆議員(鮫島信行)  ありがとうございます。11月の12日から15日に全体の6つの行事があるということでございますが,この準備として,昨年9月に大会準備委員会,それから実行委員会を発足ということで答弁にもございましたけれども,その中で,あわせてあり方検討会を設置したとありますけども,どのような組織で,どのような話し合いがなされたのか御質問します。 ◎茶業課長(大坪力)  お答えをいたします。 答弁にもありましたように,県本部での実行委員会,幹事会も構成されますが,開催地として,受け入れ側として準備委員会実行委員会が設置されました。あわせて,ただいまありましたように,あり方検討会ということで組織を設置したところでございますけれども,このあり方検討会につきましては,若者や女性の声,またアイデアを反映し,南九州市ならではのお茶まつりをすることを目的に設置したところでございます。 なお,構成につきましては,茶業青年部茶業女性部,それから南九州市議連茶業部会の代表27名で構成しております。検討会におきましては,特に意見として,厳しい茶業環境の中で,生産者向けの価値の高い研修をということで,近未来の茶業の形としてスマート農業や経営,人材の課題解決のための研究発表などを取り入れるという意見も出されて,上部委員会に提案し,先ほど申し上げましたけれども,生産者向けシンポジウムとして大会に織り込んでいただいたという経緯もあります。 以上です。 ◆議員(鮫島信行)  若い茶業青年や女性の方々が構成員となるということで,若者や女性の声やアイデアによる南九州市ならではのお茶まつりにしたいということでございますけども,シンポジウム等があるということで,どんな発表があるのか期待したいものです。 開催地として,農林水産大臣賞や産地賞を獲得しなければならないということで,大会を持ってくると,そういうのが大変ですけれども,全国茶品評会の出品計画や支援体制についてどのような計画をお持ちでしょうか,お聞きします。 ◎茶業課長(大坪力)  ただいまありましたように,全国茶品評会がこのお茶まつりの行事であるわけでございますが,毎年この各種品評会については取り組みをしておりますけれども,ただいまありましたように,開催地となったわけでございますので,さらに積極的に進めていかなければならないということで取り組みをしております。出品計画でございますけれども,現在,出品指定者として40名に取り組んでいただいているところでございます。 なお,出品種目が8部門ございますけれども,南九州市におきましては,普通煎茶10キロ種目,これは機械摘みでございますけれども,これに40点,また普通煎茶4キロ種目,これについては手摘み,それから機械摘み,フリーでございますけれども,これに7点,さらに新茶種として玉露,それから碾茶にも取り組んでおりますので,この2種目に各2点ということで,4部門,51点の出品を計画しているところでございます。 なお,上位入賞を目指す,さらに先ほどありましたように,産地賞を獲得するためには,出品するお茶の品種の高位平準化を図る必要があるところでございまして,現在,関係機関出品対策指導班を設置して,随時巡回指導を実施しているところでございます。 以上です。 ◆議員(鮫島信行)  40名の方々が出していただくということで,51点を計画しているということです。その中で,普通煎茶4キロ部門ですか,それで手摘みもできるということでございましたが,手摘みは,以前やったことがありました。非常にお茶を炒ってつくるのにもたくさんの摘採人夫が必要ということですが,この人員確保の対策はできているのか,お尋ねいたします。 ◎茶業課長(大坪力)  ただいまありましたように,4キロ種目が手摘み,機械摘み,フリーとなっているところでございまして,より上位を目指す,また農林水産大臣賞を獲得するという意味では,手摘みが不可欠ということになります。本年度は1名の出品者が手摘みに取り組みまして,市役所,南薩地域振興局,またJAの職員や知覧茶アドバイザーなど,市民の方々の御協力を得て,120名で対応したということでございます。 また,令和2年度の出品対策につきましては2名の方が手摘みにチャレンジして,上位入賞を目指すということで取り組まれております。延べ約200名が必要となってくるところでございます。本年度に引き続き,市役所をはじめ,県,JA,関係機関に人員の要請という形でお願いするとともに,市内の各種団体等に呼びかけをして人員の確保をするということで進めているところでございます。 ◆議員(鮫島信行)  また,普通煎茶4キロの部門で手摘みということでございますけども,2人の方が挑戦していただくということでございますが,200人ぐらいというお話でございましたけども,これに一生懸命また取り組んでいただきたいと思いますけれども,やはり大臣賞,あるいは産地賞ということを獲得できますよう,出品者の方々,それから出品対策指導班会の方々もいらっしゃるということですが,その方々の御健闘をお祈りしまして,全国よりたくさんの方々が来場し,全国お茶まつりが盛会に開催できることを祈念いたしまして,この全国お茶まつりについては終わりたいと思います。 次に,茶業の活性化につきましてですが,先般いただきました生産量,生産額の資料によりますと,平成27年が生産量,生産額とも低迷し,生産量で1万1,000トン,生産額で約100億円,28年はちょっと生産量が増えまして1万1,826トン,生産額で124億円,29年は1万2,900トンで134億円ということで,平成27年からしますと,すごく回復してきておりますが,反対に30年には,今度は過去最高の1万4,000トンという生産量であるにもかかわらず,生産額は126億円,前年からすると,8億円減となっております。 また,ことしはいろいろ回ってみますと,生産者の話によりますと,さらに厳しいというふうに聞きます。ことし令和元年の生産実績がどれくらいあったのか,わかっていたら教えてください。 ◎茶業課長(大坪力)  お答えいたします。 今,最終の集計をいたしているところでございまして,推定ではございますけれども,荒茶の生産量は1万3,700トン,荒茶生産額につきましては111億4,700万となっているところでございます。前年度より約14億6,000万円の減額ということになっております。 以上です。 ◆議員(鮫島信行)  その落ち込んだ原因というのがわかっていれば,ちょっと教えていただきたいと思います。
    茶業課長(大坪力)  落ち込んだ要因ということでございますけれども,まずお茶の消費が低迷しているところでございまして,県内外の茶商の繰越在庫がかなり多くなっているということに加えて,ことしは10連休という大型連休によりまして物流が停滞いたしました。新茶をはじめ,お茶の流通に非常に大きく影響し,年間を通じて,お茶の価格が低迷したことが要因と考えられます。 ◆議員(鮫島信行)  はい,わかりました。10日間の大型連休ということで,物流が停滞という話であるようでございますが,そういうことであるようでございますが,回復していただければ非常にありがたいと思っています。 資料によりますと,平成27年は10アール当たりの生産額が30万円を下回っておるようでございますが,現在の10アール当たりの生産費というのはどのぐらいなのか,試算したのがあれば教えてください。 ◎茶業課長(大坪力)  10アール当たりの生産費でございますけれども,現在,県,市等で集計したものが,正式なものはございませんけれども,青色申告等で出されたもの等を参考にしてつくられたものがございます。その数字を見ますと,肥料,農薬,栽培にかかわるものでございますが,そのほか,またお茶については加工料というのが発生をします。その直接経費については10アール当たり,ちょっと幅が広いようでございますけれども,20万円から25万円ということになっております。 ◆議員(鮫島信行)  20万円から25万円ぐらいという幅であるということでございますけれども,昔は生産費が30万円以上という記憶があります。それからすると,茶農家の人たちがコスト削減に取り組んだ成果だというふうに思っておりますけども,これ以上削減するとなると,茶園が悪くなります。 そういうことで,これ以上は下げられないんじゃないかと思ってはおりますが,市長答弁の中に対策として,一貫経営法人の育成というのがございました。これについて,取り組み内容というのはどのようなものか教えていただきたいと思います。 ◎茶業課長(大坪力)  先ほどありましたように,非常に厳しい茶業環境の中でコスト削減等を図るための茶業経営の合理化を図るということで,さまざまなことを推進しておりますけれども,特に一貫経営法人の育成ということで,現在,推進をしているところでございます。 一貫経営の内容としましては,現在考えておるものが茶工場の一貫経営でございますけれども,茶工場の関係生産者の茶園を中間管理機構等を通じて法人に集約し,法人が栽培管理から荒茶加工,そして販売に至る全ての経営をするという形でございます。 なお,関係する生産者は,法人の社員となるという形でございます。 このことにより,栽培管理の一元化が図られるということで,作業の効率化,またコスト削減が図られ,あわせてお茶の品質,またお茶の価格の維持が図られるということもあります。 さらに,計画的な茶園や製茶機械の規模拡大への投資ができたり,また福利厚生の充実が図られて,年間雇用による人材の育成,確保が可能となるということから,関係機関一体となって進めているところでございます。 ◆議員(鮫島信行)  今はやりの中間管理機構を使った,そういう一貫経営ということでございますが,やはり茶園管理が統一されたり,規模拡大ができたりということであるようでございます。今後はそういう形になってくるのかなと思っております。こういうのも進めていっていただきたいというふうに考えます。 それから,この答弁の中に,流通面では首都圏での知覧茶プロモーションを展開しておりますということでありますが,この知覧茶プロモーションとは何ですか,わかっていたら教えてください。 ◎茶業課長(大坪力)  お答えいたします。 現在,知覧茶の流通の活性化ということで,地方創生推進交付金を活用した事業で取り組んでおりますけれども,昨年作成しました知覧茶ブランド戦略に基づいて,首都圏での知覧茶の知名度向上,さらにはネットワークの拡充等によるブランド力,また販売力を強化するものでございます。 内容としましては,首都圏において広報媒体を活用した効果的なプロモーション,また現在,首都圏でかなり増えつつありますけれども,日本茶カフェオーナー情報発信力を活用したり,またスクール,これは習い事でございますけれども,習い事教室の講師等のネットワークを活用したプロモーション,あわせて小売店,それから飲食店との連携によるプロモーションなど展開をしているところでございます。 ◆議員(鮫島信行)  はい,わかりました。いろいろなことをされて,一生懸命知覧茶のブランド力を高めたいということであります。消費者のお茶離れが進み,消費量は落ち込んでいる中に,茶業の活性化策について,市も一生懸命取り組んでおられることに対して感謝いたします。知覧茶の銘柄統一もなされました。 先般,一般質問いたしましたけれども,今後は,本物の知覧茶を消費者に供給するには,やはり流通では知覧茶流通拠点施設を整備し,仕上げ加工から販売までの一貫体制が必要かと思います。こういう茶流通拠点施設というのの整備も今後要望いたしたいと思います。 市長答弁にもありますように,第2次総合計画,それから県が作成されましたかごしま茶未来創造プランというののプランがあるようでございます。それに基づきまして,やはり儲かる茶業の実現に向けて,関係機関一体となって推進していただきたいというふうに考えます。 以上,お茶につきましては一応終わりますが,次に農業の振興についてでございます。 まず,基腐病ですが,南九州市のサツマイモの平成30年度の作付面積は1,913ヘクタール,生産量4万6,331トン,生産額が21億7,487万円,それから青果用カンショで8億1,257万円,これを足しますと,全体的にサツマイモが29億8,744万円ということで,約30億円弱あります。 本市の耕種部門では,お茶の次に来る重要な基幹作物であります。このサツマイモがことしは基腐病という病気にかかり,大変なことになっております。先日同僚議員が質問され,ダブる面があろうかとは思いますけれども,よろしくお願いします。 まず,質問でございますけれども,基腐病により収量が半分しかなかったという人もいらっしゃいますけれども,市内,県内の被害状況がわかっていたら教えてください。 ◎農政課長(本木下裕一)  被害状況でございますが,県へ報告しました本市の発生状況は,令和元年度サツマイモ栽培面積約2,000ヘクタール,昨年は2,150ヘクタールでございますが,現在の令和元年度については,現在取りまとめておりますが,約2,000ヘクタールということで説明をさせていただきます。 調査日については,10月8日に県のほうに報告したわけですが,頴娃地域で22%,知覧地域で41%,川辺地域で22%となり,全体で30%の被害が出ているんじゃないかと見ているところでございます。10月8日ということでございますが,その後の被害も確認されておりますので,恐らく30%以上はあるんじゃないかということで考えております。 県内の被害状況につきましては,大隅地域で30から40%,市内以外の南薩地域では20%程度,北薩の地域では,現在のところ発生は見られていないというような状況でございます。 ◆議員(鮫島信行)  非常に知覧が41%ぐらいあるということで,非常に多いんですが,知覧の農家の人たちが非常に大変な目に遭っておるようでございます。大隅半島でも30から40,その他で20,北薩はないといったようなことでございますけれども,この病気はどのような病気なのか,わかっていたら教えてください。 ◎農政課長(本木下裕一)  この病気でございますが,先ほどの市長答弁でもございましたが,基腐病という病気でございまして,本県では平成30年12月に初めて発生が確認された病害でございます。病原菌は糸状菌で,寄生植物はサツマイモやアサガオなどのものでございます。 伝染方法としましては,第一次伝染につきましては,発病した塊根から苗へ伝染し,また土壌中のサツマイモの残渣から苗への伝染が考えられます。また,第二次感染としましては,発病株から隣の株への接触,圃場内の停滞水による病原菌の広がりが考えられます。 被害状況は,はじめ地際部の茎及び茎に近い塊根部分から黒色して,その後,暗褐色になっていきます。その後,腐敗ということになります。被害が進行しますと,茎の上の上部が塊根部から広がり,乾燥をしてかたくなり,やがて株が枯死してしまうという病気でございます。 ◆議員(鮫島信行)  はい,わかりました。去年,30年ですか,基腐病というのになったということでございます。見つけられたということですが,糸状菌ということであるようでございます。 この病気がここ二,三年で,私も拡大していると聞きますけれども,この知覧町40%のところに非常に入ってきているんですが,侵入経路というのがわかっていないのか,そういうのはどうなんでしょうか。 ◎農政課長(本木下裕一)  この病害の侵入経路でございますが,現在,鹿児島県におけるサツマイモ基腐病の発生は,平成30年度に確認され,それ以降,正確な感染経路については,現在,究明中ということでございます。感染芋からの苗伝染や苗床土壌消毒,それから本圃消毒からの感染,さらには感染株からの2次感染ということで考えられるところでございます。 ◆議員(鮫島信行)  困ったものでございます。感染経路もわかっていないということでございますけども,この病気に効く農薬は,先ほど答弁にもありましたが,今のところは,新しい農薬はないということでございますけれども,これがさらに来年は拡大すると予想されます。農薬以外に対策はあるのか,お聞かせください。 ◎農政課長(本木下裕一)  農薬以外の対策ということでございますが,先ほど市長の答弁にもございましたけれども,本病の発生確認以降,サツマイモ栽培の基本技術を励行していただくために栽培講習会,各種会合及び市の広報紙等を活用して周知を図っているところでございます。 対策としましては,まず健全な種芋の利用,それから苗床での感染株の除去,適正な苗消毒,圃場の排水対策,この圃場の排水対策が一番大きいんじゃなかろうかというふうに考えます。 それから,苗床の残渣の持ち出し,本圃や苗床の土壌消毒,バイオ苗利用による健全な芋の生産,それと種芋の生産専用圃場の設置ということで,この8点の基本技術を励行していただくことが発生を抑制できると考えているところでございます。 ◆議員(鮫島信行)  はい,わかりました。非常にこの病気は,つるや小芋等の残渣で,次の年に伝染するということも話を聞いております。この土壌伝染を阻止するといったような対策というのが,先ほどもちょっとお話があった,いろんな対策があるようでございますが,先日同僚議員の質問の中で,ウィルスフリーの苗もありました。その種芋などの拡大を防いでいただきたいというふうに,そういった今,基腐病の対策を急いでやってもらいたいと思っておりますけれども。大隅半島の錦江町で,サツマイモ病害対策補助金というのをことし9月に110万程度組まれております。やはり本市もその基腐病対策ということで予算計上すべきであると考えますけども,どうなんでしょうか。 ◎市長(塗木弘幸)  この基腐病には,私もすごく農家の方々から意見を求められて,これはどうしたものかと思っていたところでございます。まずは,農薬ですよね。先週,私は,上京をしたんです。東京のほうに行ってまいりました。このためだけではなかったんですけど。それで田畑県議と一緒に,この農林水産省の植物防疫課に行って,今後のこの病気への見通しというものを聞いてきたところでございます。この農薬の登録には,予防的な薬剤として登録が今望まれている薬剤については,来春植えつけまでには認可をするということでございます。 ただ,薬が効くかどうかは,まだ実証試験がなされていないということです。効くかもしれない,効果があるかどうかはわからないということでございます。 この発症後の防除薬剤といいますか,その効く農薬は,今から農薬メーカーと国が連携をして開発するということで,それには二,三年かかるという説明でございました。そのほかに今,課長から説明がありましたこの土壌づくりとか,あるいは緑肥を入れるとか,そういうことをやっていただきたいというような説明を受けてまいりました。 そして,この補助制度ということが国と県のほうで,課長からもきのう説明がございましたけれども,この防除に対して補助を出すというようなことが決まったようでございます。そのための説明会があるということでございました。市としても,この国の動きを見ながら,また被害に対する助成も考えていかなければならないと思っております。県とよく連携をして考えてまいります。 ◆議員(鮫島信行)  私も,昨日,同僚議員の質問の中で,国の緊急対策のことを聞きました。いろいろと農業新聞をちょっとこうして入手しまして見たところでございますけれども,国の緊急対策は2018年度の補正予算の未執行額1億8,000万というのを活用して実行するというようなものであるようでございます。 これにつきましても,非常に短い期間でいろいろと申請をして,昨日もありましたけども,27日にその説明会をして,そして6日までという短い期間の中で申請を上げていかなくてはならないといったようなことですが,新聞によりますと,前年度に比べて収量が3割以上減収するなど被害が著しい圃場ということでございますが,これを30%ということになります。先ほどは知覧地区が41%の減収率が出ておりましたけれども,こういう減収率を何で調べるのか,何で査定するのか,そこあたりどうされるのか,お聞きいたしたいと思います。 ◎農政課長(本木下裕一)  被害率の3割以上ということでございますが,国の説明によりますと,一経営体,農家さんの面積が約10筆で1ヘクタールあるという例えで言いますと,その全体の3割ということで,発生をしているところは4割あるけど,発生していないところは1割しかないというような状況もあるかと思いますが,全体の3割ということでございますので,この確認をするのは,前年度の収量,それから今年度の収量の伝票の確認ということになってまいります。場合によっては現地の確認,それから資材等については,昨日土壌消毒とか,バイオ苗と説明したんですが,この次年度に向けての資材購入については,証拠書類ということになります。 ◆議員(鮫島信行)  ちょっと全体の3割となりますと,非常に出たところに集中的にそういう資材等,かれこれ入れたいと思っていても,出ていないところがそれを阻んで,結局は補助をいただけないということも考えられるんじゃないかと思うんですが,できれば圃場ごとのそういうのをやっていただければいいと思いますが,どうなんでしょうか。 ◎農政課長(本木下裕一)  ただいま議員がおっしゃるとおりでございます。我々も国のほうには,この基腐菌については,収束しないと,土壌中に残れば,また次年度発病するんじゃないかということで,発病した圃場については全て対象にしてほしいという要望はしたところでございます。 国の補助事業というようなこともありまして,3割以上というような形でなったわけですけれども,先ほど来,2018年の残の1億8,000万という数字が出たわけですけれども,恐らく12月6日までということで,宮崎,あるいは鹿児島の被害状況を国が把握して,恐らく1億8,000万以上の要望等が来るんじゃなかろうかというふうに考えていますが,その後,補正等の対応するための積算基礎になるんじゃなかろうかと思っておりますので,我々としては,発病した圃場についてはできるだけ対応できるよう,引き続き国,県のほうに要望していきたいと考えております。 ◆議員(鮫島信行)  本当にそうしていただきたいものだというふうに考えます。これも国の緊急対策は,本当,先ほど言いました2018年の補正予算を活用しているということから,やはり一時的なものと思われます。今後,さらに拡大することも予想されることから,基腐病が収束するまでの四,五年かかるかどうか,国の動向を見きわめながら,やはり本市もこの基腐病撲滅を目指して,そういったウィルスフリーの苗の調達,それから土壌消毒,こういうのも,先ほど市長の答弁からもちょっとうかがわれたんですが,市のほうも助成していただきたいと思います。 次に,時間がありませんが,農業開発研修センターでございますけれども,これは平成10年に開設されて,以前は野菜,花等,品種など産地適合性など実証し,農家に普及したと思います。そういうことで,これも答弁に一応書いてあるように,それもやっているということでございます。 そのほか新規就農者,これも本当受け入れも減ってきているみたいでございます。これにつきましても,県内外での就農就業相談会の参加,あるいは県外のふるさと会パンフレット配布広報紙掲載ということで,そういうのでやっていくといったようなこともあるようでございます。そういうことで,少しでも新規就農者を増やしていただきまして,南九州市の発展をお願いいたしたいと思っておりますが,今のちょっと質問でございますけれども,南の食糧供給基地として,本市は農業に力を入れております。現在おられる課長さんとか,あるいは係長さんたちが定年となり,農業に精通された方々がいなくなると想像します。将来を見据えたとき,農業部の技術員が足らなくなると思います。そういうことで,補充する考えはないか,またその技術員を農業開発研修センターに配置する考えはないか,ちょっとお伺いします。 ◎総務課長(金田憲明)  職員の関係でございますが,農業につきましては,本市の基幹産業でございまして,非常に重要な位置づけにあるということは,これは周知の事実でもございますし,それからまた農業については,今後もその振興を図っていかなければならないというふうには考えているところでございます。 一方,市におきましては,定員の適正化計画というものを策定いたしておりまして,その計画に沿った形で,現在は定員の管理を行っているところでございます。基本的な考え方というものにつきましては,職員の定数についてはできるだけスリム化を図っていかなければならないというような方向性は持っているところです。 そのような中におきまして,今後農業開発研修センターのその役割,それから今後のあり方,そういうもの等を勘案しながら,市民の皆さんの御意見もお聞きし,そしてもちろん市のほうが中心となって今後の定数といいますか,そちらのほうについては考えていかなければならないというふうに思っております。 ◆議員(鮫島信行)  我が南九州市は,農業のまちでございます。近年お茶をはじめ,カンショ,鶏卵などの価格低迷,あるいは病害などによりまして厳しい状況にございます。農業がもうからなくては,市税も入ってまいりません。農畜産業の技術指導を農協の技術員や県の普及員に頼りがちでありますが,やはり事業を推進するためには市がリーダーとなって取り組まなくてはならないと思います。今こそ農業にてこ入れする時期ではないかと思っております。 最後に,市長の考えをお聞かせください。 ◎市長(塗木弘幸)  今,この農業開発研修センター,この指導官につきましては,JAの技術指導員の方に嘱託員としてお願いをして指導をしていただいているところでございます。だんだん研修生が少なくなって,今のところはこの指導員の方々で十分間に合っているということでございます。県もああいう農業大学とか,大きな学校をつくりました。時代もあると思いますけど,新規の方がなかなか,研修生がいないということで,私たちもこれはちょっとこの事業の縮小をしなきゃいけないのかなというぐらいのところを考えているところでございます。この新規就農の事業というものは,これからも引き継いでやってまいります。その指導員を入れるということは,今は考えておりません。この指導官の方々で十分であるということでございます。 以上です。 ○議長(伊瀬知正人)  ここでしばらく休憩します。午前11時1分休憩───────────午前11時12分開議 ○議長(伊瀬知正人)  再開します。 次に,大倉野由美子議員。  [5番議員大倉野由美子登壇] ◆議員(大倉野由美子)  日本共産党議員の一人といたしまして,一般質問を行います。 まず,台風19号をはじめとしました豪雨災害で多大な被害が広がりました。被災をされた皆様方に心からのお見舞いを申し上げます。 安倍政権が10%への消費税率引き上げを強行して50日がたちました。消費者はもちろん,あらゆる現場で不安と混乱が広がっております。増税前から景気が悪化していたことは,9月の日銀短観が大企業製造業の行政判断指数が3四半世紀連続で悪化していることを示していました。 また,現在の消費不況は,2014年4月に安倍内閣が5%から8%へ消費税率引き上げを強行したことが引き金となりました。安倍政権は二度の消費税増税で,国民から13兆円を奪い取ったわけです。 そして,今回景気対策の目玉として導入をされたポイント還元が不公平を助長しています。買い物するときにキャッシュレスで対応できる商店も限られ,またカードでお買い物をする人も一部の方です。住んでいる場所や支払い手段で不公平となります。国の財源は消費税に頼らず,大企業や資産家に体力に応じた負担を求めることです。日本共産党は,消費税率を5%に戻して,暮らしや経済を元気にすることを主張していることを申し上げて一般質問に入ります。 まず,災害対策につきまして,7月に南九州市を襲った豪雨時の災害対策,今後の取り組みについて。一つ,市が作成をした防災マップ上の浸水危険予想区域について見直しが必要ではないでしょうか。 現在,自主防災組織が各地域で活動しております。体制づくりや活動内容に改善の余地はないのか。 最後に,市が進める行政改革で,職員数の削減計画は大きな災害が発生した際の体制に問題が生じないか,再検討するお考えはないか,お答えください。 大きな2点目,国保行政について。この間,幾度か取り上げてまいりました国保税の均等割,世帯割の賦課方式の問題について,収入のない子どもの均等割部分を撤廃あるいは減額をする考えはないかどうか。 2点目,滞納世帯への短期保険証の発行を撤廃し,保険税滞納の有無にかかわらず保険証の発行を行う考えはないかどうか。 3点目,子ども医療費について。高校卒業まで医療費の無料化を拡げる考えはないか。 以上,質問いたしまして,あとは自席から続けてまいります。  [市長塗木弘幸登壇] ◎市長(塗木弘幸)  大倉野由美子議員の質問にお答えをいたします。 まず,質問1,防災対策について,豪雨時の防災対策について。本年6月30日から7月3日にかけ九州南部に大雨をもたらした梅雨前線は,本市知覧庁舎におきましても4日間総雨量466ミリ,7月3日には1日雨量255.5ミリを記録する大雨となりました。 本市では,南九州市地域防災計画に基づき,避難勧告を7月2日,知覧・川辺地域に発令,7月3日には頴娃地域にも発令し,避難勧告に伴う1次避難所を市内22カ所開設いたしました。 7月3日午後4時40分には川辺地域に避難指示を発令,新たな避難者の増加を見込み,川辺地域に避難所を2カ所追加し,最大で17施設に225世帯383人が避難しましたが,特に避難所に関する問題等は届いておりません。 今後につきましても,災害時初動マニュアルや南九州市地域防災計画,避難所運営マニュアルに基づく避難者支援のほか広報紙・ホームページ等を活用した防災情報の提供など,市民の防災意識啓発に努めてまいります。 次に,質問1の2,ハザードマップの見直しについて。昨日の一般質問でもお答えいたしましたが,現在,鹿児島県におきまして,新たな土砂災害警戒区域の指定推進に向けた調査を行っておりますが,市においては並行して,浸水危険予想区域など新しい災害関連情報を収集しながら,次期ハザードマップに反映した作業に着手する必要があると考えております。 次に,質問1の3,自主防災組織の全体的組織化について。地域住民が協力して自分たちの地域は,自分たちで守るために立ち上げた自主防災組織が市内には現在222組織結成され,それぞれが年間活動計画を作成し,防火訓練や防災訓練などに取り組んでおります。 自主防災組織に関連する全市的な取り組みとしましては,例年梅雨入り前の6月初旬に自主防災組織のリーダーを対象とした南九州市防災研修会を開催し,災害に対する日ごろの備えや防災知識の普及啓発など防災意識の高揚を図るための学習活動に取り組んでおり,今後も継続していきたいと考えております。 連絡協議会の結成につきましては,市内222自主防災組織の置かれている環境や災害対策の内容も異なり,各自主防災組織が実践的な訓練や危険個所の点検,避難経路の確認などの活動を充実させていただくほか,防災に対する知識や情報を持つ地域防災リーダーを育成することが重要であり,これらの活動により連絡協議会のような組織づくりが必要となれば,検討していきたいと考えます。 次に,質問1の4,職員定数削減の見直しについて。本市の職員定数については,今後の社会情勢,人口動態等を勘案し,効率的な行政運営と住民サービスの充実を念頭に,今後10年間を見据えた第3次定員適正化計画を平成30年2月に策定しております。 災害時の対応については,この定員適正化計画の定数内の職員で対応していくこととし,現在のところ計画の見直しは考えておりません。 今後,社会情勢の変化,本市のまちづくりなどに新たな課題が生じ,計画の見直しが必要と判断される場合には,その課題を的確に捉え,計画の見直し等を検討してまいりたいと考えております。 次に,質問2,国保行政について。収入のない子どもの分の均等割を撤廃する考えはないか。国民健康保険税のうち,被保険者均等割は応益原則に基づくもので,被保険者数の多い世帯のほうが被保険者数の少ない世帯よりも受益が大きいことは明らかであることから,受益に見合う負担をしていただくため,被保険者数を基礎として算定するものです。 また,被保険者均等割と同様に応益原則に基づくものとして,世帯別平等割がありますが,これは所得が少ないにもかかわらず,被保険者数の多い世帯の負担が過重となることを緩和させる方法として設けられているものです。 そして,低所得世帯に対する税の負担軽減を図るため,世帯に属する被保険者の所得の合計額が一定額以下の場合においては,被保険者均等割額及び世帯別平等割額の7割,5割,2割を減額して賦課しております。 本市は,均等割,平等割の応益割額において,県が示す標準保険料率を下回っており,安定した税収を確保するために,状況を見きわめながら年次的,計画的にこれに近づける必要もあるところです。 以上のようなことから,収入のない子どもの分の均等割を撤廃する考えはございません。 次に,質問2の2,短期被保険者証の撤廃について。国民健康保険法第9条により,市町村は,保険料を滞納している世帯主が当該保険料の納期限から1年の期間が経過するまでの間に保険料を納付しない場合においては,特別な事情があると認められる場合を除き,当該世帯主に対し被保険者証の返還を求め,被保険者資格者証を交付することとなっております。 しかし,資格証明書の交付に当たっては,対象者が理解することなく交付するのではなく,電話督促や戸別訪問等の方法により滞納者との接触を図り,その実態把握に努めるとともに,納税相談しやすい環境を整えることが必要であることから,資格証明書の交付までに有効期限を設定した短期被保険者証を活用し,納税の機会の確保に努めるようになっております。 本市においても,法律等にのっとり,1年以上の納税が滞っている被保険者に対し,納税相談等を行い,短期被保険者証を交付・活用し,医療が受けられ,かつ少しでも滞納期間が解消できるように努めているところでございます。 次に,質問3,子ども医療費についての1番目,子ども医療費助成の対象年齢引き上げについて。本市の子ども医療費助成制度の対象年齢は,合併当初は未就学児6歳まで,平成21年度からは9歳まで,平成23年度からは12歳まで,平成24年度からは現在の15歳まで拡充してきております。 未就学児の医療に対しては,県から2分の1の助成があるところですが,高校生まで対象を拡げるとなると,全額一般財源での支払いとなり,試算しますと,年額1,900万円程度の支払いが見込まれるところであります。 これとは別に,ひとり親家庭における医療費助成制度は,高校卒業の18歳まで,重度心身障害者医療費助成制度は,年齢にかかわらず適用されていることも踏まえ,本制度は,代表的な公的扶助である児童手当の受給対象と同一の義務教育修了前までとする現行制度を継続してまいりたいと思います。 以上でございます。 ◆議員(大倉野由美子)  災害問題につきまして,質問をしてまいりたいと思います。 7月4日の市内を襲ったこの豪雨で,万之瀬川の氾濫危険状況時に,市の記録によりますと,先ほど御回答の中にもございましたが,最終的には383名の方が市が開設をした避難所に避難をされて一夜を過ごされております。 それで,いわゆる災害警報が市の庁内放送で流されておりまして,それも聞いておりました。この要支援者への対応につきましては,私も質問の中で,順不同にもなると思いますが,重ねて質問をしてまいりますが,避難方については,自治会長さんや,いわゆる民生委員さん方,そして地域の見守りの方々が早くから要支援者へ避難を呼びかけておられたわけです。 いち早く避難をしなければならない小さな子どもさんのいる方,要支援者の方々にとって,この避難そのものが一つは大変なことであったわけです。先ほど市長が,この避難時に特別に避難所に関する問題が届いていないというふうに答えられたわけですが,私がこの避難をされた地域の皆さん方のお話を聞いてみますと,この避難所が時間を追って増えていったわけですけれども,市の皆さん方にとっても,久々のといいましょうか,避難所開設ということで,その対応にも大変御苦労もされておられたんだと思いますが,ひまわり館ということで指定をされて行ったけれども,いっぱいの方がおられて入れなかったと,中学校の体育館に回されたとおっしゃった方がおられます。 そして,中には,いわゆる食べ物とか,簡単な夜具を持って避難をしなさいというふうに民生委員さんたちは,それぞれに声をかけておられました。そうしますと,そういう準備をしながら避難をするのが大変だとおっしゃっている方もおられるわけです。中には,車椅子で暮らしておられる方がおられました。その方も,御家族の方が援助をされて避難をされたというのが川辺の田部田六丁に住んでおられる方のお話です。 あと,私が直接お話を聞いたわけではないんですが,避難をされた方々の中で,自治会長さんや,あるいは民生委員さん方のお話の中で,いわゆる避難をした先が畳のないところだったものだから,ブルーシートが敷かれたわけですけれども,そこに横になることができずに一晩といいましょうか,パイプ椅子に腰かけて過ごしたと,その方が二,三日後もなかなか疲れがとれなかったというふうなお話をされておられるわけです。 ということで,そのように今,それこそ台風19号につきましてもそうでしたけれども,今の災害がそれこそ想像も絶する大変な被害が広がることになっております。幸いに南九州市の場合,今回は,この特別の人的災害が,被害が及ぶようなことにはならなかったわけですけれども,今後,いつ,どういう時期に,夏,冬問わず,大きな災害に見舞われるかもしれないわけです。 ということで,私は,一つは,避難所の装備につきまして,畳のあるお部屋が限られております。会議室や体育館など避難をするわけですが,小さい子どもさんのいる方,要支援者には,床の一定部分にマットなどのような装備が必要ではないかと思います。一つは,そのことをお尋ねいたします。 ◎防災安全課長(神薗省吾)  避難所での装備にマットの必要性ということでの御質問かというふうに思いますが,現在,市内には64カ所の避難所,1次,2次の避難所を指定しているところでございます。 その中で,フローリング等の避難所となりますと,体育館等が主なものになってくると思います。マットを装備することで,非常に避難所としての機能というのは,拡大していくということは考えられるわけですが,現在,今,市のほうで取り組んでおりますのは,備蓄品等の充実,そういう部分でのところに重点を置いているところでございます。 そのような部分で,そういう趣旨は非常に理解できるところではございますが,今現在は,装備には至っていない状況ではございます。もし,家にも帰れないような大災害が発生した場合,そういう場合はどうなるかということを考えますと,そういうときは,国からの支援というのがプッシュ型のほうでどんどんどんどん入ってくるということが考えられます。 そういう部分で,避難所を今度は,また新たな体制といいますか,避難所の設備としてパーテーションを設けたり,毛布とかマットとか,そういう部分を国等から食糧と同じように支援がなされるという形になってまいります。 以上でございます。 ◆議員(大倉野由美子)  結局,とにかく早目に避難をすることが大事だということで,皆さん方は,それこそ市民の皆さんに御指導もされるんだろうと思うんですが,災害があって初めて,何というんでしょう,いわゆる国からの支援だろうと思うんですよね。そうではなくて,早目に避難をする体制という意味でも,市が避難をされる,とりわけこの要支援者の方々の話ですから,そういった意味では装備が大事だと思います。 確かにこの予算上の問題で,いろいろ大変な状況があられると,担当者の方もおっしゃいますけれども,今こそ,それこそ災害対策や災害に強いまちをつくるという,そういう視点に立てば,お一人お一人の命を大事にするという,そういう施策が大事になってくると思います。ぜひこれは検討していただきたいと思います。 次,緻密な連携で要支援者への対策が大事になりますけれども,災害時の地域での住民相互の声かけ,連携によって,要支援者の台帳は民生委員さんが管理をしておられます。地域によっては,自治会長さんにそうした要支援者の方々のお名前というか,体制が伝わっていない例がなかったのかどうか,日ごろの連携がどうなのか,消防団との連携がどうなのか,この点で検証が必要ではないかと思いますが,お尋ねします。 ◎福祉課長(松清浩一)  災害時の避難行動に支援が必要な方については,名簿登録を自治会単位で行うことを推進しております。この名簿については,避難の支援をする関係者ということで民生委員,あと自主防災組織の長,それから消防,警察のほうにも毎年度の更新された名簿の提供をいたしておりますので,これは,名簿については全て関係者のほうには行き届いているというふうに思っております。 ◆議員(大倉野由美子)  あえてこういうことを申し上げましたけれども,自治会長さんの中には,自治会長さんももちろん,何といいましょう,期限を区切って役を引き受けられる皆さん方ですし,なかなか民生委員さん方とそこら辺では,必要なそういった災害時に避難をしなきゃいけない方々の名簿が届いていないのではないかなというのが類推されるような方がおられました。 だから,ぜひそこらは今後の課題だろうと思うんですが,民生委員さん,あるいは自治会長さん,主なる福祉アドバイザーの皆さんたちとか含めて,連携が大事ではないかなというふうに思います。再度,そこではどうでしょうか。 ◎福祉課長(松清浩一)  おっしゃられるように,自治会によっては毎年自治会長さんがかわるといったようなところもあるかと思います。市のほうでは,現在,3年,4年連続して,毎年4月の段階では行政嘱託員説明会を開催しておりますが,この災害行動要配慮者の名簿については,毎年時間をかけて説明をしているところです。十分周知されていないといいますか,御理解が進むような形で,その説明の仕方も工夫をしてまいりたいと思っております。 ◆議員(大倉野由美子)  済みません。ちょっと先ほどのマットの御相談をしたときにお話をすればよかったんですけれども,一つは,川辺保健センターは,いわゆる要保護者といいましょうか,限定をされた方々の避難をしていただく場所ということで,指定をしているというふうにお聞きをしております。 今回資料をいただきましたけれども,このひまわり館にしても,川辺の体育館が何名だったかというのは,7月4日の12時,夜中なんですが,川辺中学校は91名の方が避難をされています。ここにも,だから多くの高齢の方が行かれたんだろうと思います。 ところが,この保健センターが8名の方なんですよね。つきまして,私,保健センターがなぜ開放されないのかなというのを不思議に,一つは,私もちょっと勉強不足だったものですから,重篤な方々の案内をされるというふうに後でわかりましたけれども,しかし,保健センターだからこそ,畳のお部屋があったり,床も,何といいましょうか,じゅうたんが敷かれていたりとかするところなんですよね。 だから,やっぱり状況を見ながら,体育館にこのように集中もされているし,ひまわり館ですと,169名です。この夜中の時点でそういう方々がおられたわけです。ということで,ひまわり館に避難を一旦はしたんだけども,小さな子どもさんのいる方ですが,ほかの方に迷惑になるといけないのでということで,その若いお母さんは,その日は車で諏訪公園に行って,車で一晩過ごしたというふうにもおっしゃいました。 だから,話に聞くところですから,車中泊をした方々が諏訪公園で何人かおられたというふうな話も聞いております。 だから,何といいましょう,臨機応変といいましょうか,避難場所についての皆さん方のいろんな要望というか,いろんなお気持ちがありながら避難をされたんじゃないかなという気がしますので,市役所,その担当の方が配置をされながら,さまざまそれこそ経験をされながらといいましょうか,御要望を聞きながら対応をとっておられて,御苦労もあったんだろうと思うんですが,保健センターをもう少し有効的に活用する方法はなかったのかどうかというのを思います。ということで,この避難所のあり方,そういった点では,今後の課題ではないかと思いますので,そこのところをぜひ御検討もいただきたいと思います。 あと,ちょっともう時間がないんですが,いろいろ御相談はしていたんですが,通告はしておりましたけれども。結局,自主防災組織がございますが,市からいただいた資料によりますと,実に経験豊富な地域の皆さん,経験豊富といいましょうか,その避難をしないといけないというようなふうに自覚をされておられるところとか,自治会長さん方とか民生委員さん方とかが中心になりながら,日ごろの訓練をされているところは,かなり広がっているんだなというのもわかってまいりましたけれども,この過去3年間の資料をいただきますと,その避難訓練ないし自治会組織で,そうしたことがされていないところも見受けられます。 平成30年度は,訓練を,ないしさまざまな形の災害対策をとりながら,炊き出しやったりとか,訓練をしたりとか,勉強をやったりとかという中身がいろいろだろうと思うんですが,225の自治会がございますが,平成30年度は139,平成29年度が135,平成28年度が146カ所のそれぞれの防災組織の皆さんが訓練をされているということで,30年度ですと,62%のところですね。 だから,ここら辺では本当に災害時に,まずみずからが,市民の皆さんそれぞれまず自分で避難を考えるというのが基本だと思います。 しかし,日ごろこの備えておられるところと,そうでないところの違いというのが全国の災害の状況をニュースなどで聞いておりますと,命を守るという点では違いが出てきているというふうな報道もございますので,自主防災組織の皆さん方に対して喚起を促すといいましょうか,重ねてそれぞれの皆さん方が意識的に体制もとれるようにといいましょうか,避難訓練などができるように意識づけをすることも大事かなと思いまして,これは防災課長さんにお尋ねをしたいんですが,現在,市にストックをしてある災害時の食糧だったりとかというのをぜひ有効的に活用するお考えがないか,期限切れになる前に,それぞれの希望する自治会に市としても促しながら,防災食を皆さんで検討をしたりとかというふうなことでの食してみたりとか,そういう機会をつくるために,そういう自治会の会議などで呼びかけをされたりとかということの改善はいかがでしょうか。 ◎防災安全課長(神薗省吾)  市には備蓄品としてアルファ米とか乾パンとか,そういう部分を備蓄しております。備蓄品につきましては,賞味期限というのがございまして,それに伴いまして入れかえをしているわけですが,今,議員のほうからありますように,賞味期限が切れる前という言い方は少し語弊があるかもしれませんけど,そのようなものは当然毎年出てきます。そのようなものを行政嘱託員会,もしくは防災研修会,リーダー研修会なんですが,そういう部分で皆さんへ提供することができる品物等,また説明し,ぜひそのような防災に関する食品,アルファ米なり,そういうのを期限内に食べて,経験していただくような経験もまたよろしいんじゃないかというふうに思いますので,そのような部分につきましては,そういう会合等で紹介してまいりたいというふうに思います。 しかし,数に限りがありますので,そういうことで御理解いただければというふうに思います。 ◆議員(大倉野由美子)  ぜひせっかくの備蓄品が,災害がなければ本当に幸いで,活用されずに残っているので,有効活用できる時期に,いい方向で皆さん方にそういったのを活用していただければいいんじゃないかと思います。ぜひ御検討ください。 社会福祉協議会の災害時の役割を,これがおわかりでしょうか。といいますのが,今ちょっとあちこちからお話が聞こえてまいりますが,社会福祉協議会の皆さん方がことしの知覧で防災訓練をした際に炊き出しでしたか,コーナーがあって,社協の皆さん方が参加をされておられましたけれども,社協の皆さん方の災害時の役割というのが具体的にはどういうことになるのか。 ところが,川辺の社協の話でございますけれども,どんどん人的な体制が縮小されておられるというふうにお話を聞いております。ここのところが,社協の今までの役割が本当に大きな役割を果たしてきておられるわけですけれども,人が暮らす上で,災害だけではございませんで,社協の皆さん方の御活躍が求められる時期ではないかと思いますが,現在のその体制も含めて,災害時の役割をどのように考えておられるかをちょっと一言お聞きしたいと思います。 ◎福祉課長(松清浩一)  災害時におきます社会福祉協議会の役割は,防災計画上に示されております。 まず,1点目は,ボランティアの受け入れ支援体制への整備を担うということでございます。災害が発生しますと,ボランティア活動の第一線の拠点として災害ボランティアセンターの設置をいたします。そこにおきましてボランティアの受け付け,登録,派遣,そういったものを対応し,対策本部等との連絡調整に当たってまいるというのが1点目です。 それから,ボランティアセンター,あるいは市に食糧集積地も設けられてまいりますので,ここに集まってくる生活必需品でありますとか,そういったものの受け入れからそれぞれ避難所への給与,そういったものも社会福祉協議会には担っていただきます。 あと義援金の募集,あるいは集まった義援金を配分するという,災害が起きましてからもうちょっとたってからの状況になってまいりますと,そういったような役割も担ってまいります。 ◆議員(大倉野由美子)  ありがとうございました。社協が見てわかるわけですけど,どんどんこの去年でしたか,いわゆる生活に困った皆さん方の相談所としての役割も担っておられるというふうにもなったわけですが,本当に災害時はもとよりですけれども,いざというときに大事な組織だと思います。どんどん体制的に弱体化をしているかのようにお見受けをしますので,ここのところはぜひ,これはみんなの課題だろうと思うんですが,ぜひ市としても社協についてのここらでの体制が,人的体制も含めて,仕事の内容も含めて,課題がいろいろ課せられるんだろうと思いますので,いざというときに体制が十分お仕事をこなしていけられるような体制になるようにしていただきたいと思います。 あとこの一つは,ハザードマップの見直しの件は,きのうのそれぞれ同僚議員の質問の中でも見直しがされるようにお話を聞きました。これは全国的にこの水害が大きな被害になっておりまして,国や県などもこの危険個所の区域についても,鹿児島県も見直しをするというふうなことは,私ども対県交渉というのを11月6日に行いました。その際にも聞いてまいりましたけれども,ハザードマップの浸水危険予定区域については見直しがあるというふうに聞いております。 この南九州市の場合,私は,とりわけ二級河川である大谷川ですけれども,ここの大谷川沿線沿いは,これまでもたびたび床上浸水,床下浸水を民家の方が繰り返し経験をされているところなんですよね。 ということで,県がどういうマップ見直しをされるのか定かでありませんけれども,ぜひ大谷川に限らずだろうと思います。二級河川は市内に何カ所もございますので,そういった意味では浸水危険予想区域というのも,ぜひ見ていただいて,御検討いただきたいというふうに思います。 最後です。 この職員の皆さん方の定数削減計画がどんどん進んでおりますけれども,先ほどは,同僚議員の質問の中では農政問題でのところの体制を本当にこのままでいいのかという質問をされました。体制的に申し上げますと,職員の皆さん方が,熊本北部地震が起きた際に,それぞれ益城町とか,甲佐町にそれぞれ援助に入られて,さまざまな災害経験のフォローをされたわけですが,益城町だったでしたか,この自治体の職員の数がうんと減っていたということがテレビでも,そのことが弊害になっているというのが災害対応についてのニュースの中で聞こえております。 いずれにしましても,この自治体の皆さん方のお仕事の役割といいましょうか,市民のこの命や暮らしを守るという点で,本当に大事なお仕事をされておられるわけです。国や県の求める,そういう削減計画だけにのるのではなくて,大事な部署は大事で残すと,それぞれ専門的に大きな課題が広がっております。農政問題もそうです。専門家が少なくなっているんじゃないかというのは,市民の皆さんがおっしゃいます。 ということで,この職員削減だけをただただひたすら進めると,先ほど同僚議員の質問に市長は,ここのままでいくんだというふうに答えられましたけれども,これこそは我が町を,市民の皆さんの命を守るという視点にぜひ立っていただきたいと思うんですね。ということで,これ以上減らさないことで頑張っていただきたいと思います。 次に移ります。 ○議長(伊瀬知正人)  ここでしばらく休憩します。午後0時0分休憩───────────午後1時0分開議 ○議長(伊瀬知正人)  再開します。 ◆議員(大倉野由美子)  国保行政に関しましてのお尋ねです。 全国知事会や全国市長会が国に制度上の改善を求めて,1兆円を要請したのが2014年でした。3,400億円充てられて,そのうち1,700億円の中身については,先ほど答弁がございましたが,法定減免対策や低所得者対策の予算が入っております。重ねてその中でも,収入のない子どもの均等割について,その制度の廃止や減額について具体的に求めておられるわけです。 そこで,お尋ねをしたいと思いますが,市長にお尋ねしてよろしいでしょうか。全国市長会は,なぜこのような提言を行ったというふうにお考えでしょうか。 ◎市長(塗木弘幸)  ちょっと質問の意味がよくわかりませんでした。もう一回質問してください。 ◆議員(大倉野由美子)  この全国市長会が,国保は制度上さまざまな問題を抱えていると。加入者も,所得も少ないとか年金暮らしの皆さんとか非正規の皆さんとか,いわゆる事業をされている皆さん方が入る国保という制度です。 必然この高齢者の皆さんが多いということでは,医療費も高くなっているという点で制度的に医療費が高くなるそういう必然性がございますが,そういう中で全国国保の滞納世帯が増えているわけです。我が町でもそういうことになっております。 毎月毎月市報の中で差し押さえですかね,滞納された皆さん方の差し押さえもあるということが市報にも書かれるわけですが,全国市長会がこの制度的な欠陥を指摘をしながら国に財政を1兆円求めたわけです。制度上の改善を求めているわけです。そこの御認識があられるでしょうか。でなければ,もう市長,よろしいです。時間がございませんので。 ということで福祉課長にお尋ねをします。つまり国保の第1条は,この国保事業について,いわゆる社会保障や国民皆保険制度を保障する制度として第1条でうたわれておりますけれども,そういうことで先ほど御回答されましたけれども,国保の制度としてこれがなぜつくられたかというと,やはりこの憲法で,憲法の25条で,全て国民が等しく文化的な最低限度の生活を営むことができるという保障の一つの制度として国民健康保険制度が成り立っていると思います。ということで社会保障というふうにきちっとした位置づけがあるわけです。 そういう中で,子どもの均等割をこの問題に全国市長会もしているのは,いわゆる所得のない人たちなんですよね。子どもが産まれたらすぐその分が人頭割に加算をされるわけですから。そういうことで再度お尋ねをします。そういう国保にもうたわれ,法律にもうたわれているそういう制度の中で,全国市長会がなぜこの提言を行ったかというふうに御認識でしょうか。時間がないんですが。 ◎健康増進課長(有水志郎)  お答えいたします。 今議員がおっしゃられたのは,2014年の1兆円の件でしょうか。それとも3,400億円の今の現在の国の措置の件でしょうか。 ◆議員(大倉野由美子)  全国知事会や市長会は1兆円の財源を求めました。しかし国はそれを受ける形か,3,400億円の手当をしているということです。だから全国市長会の要求にはもうほど遠いわけですよね。しかし,その中でもその3,400億円の中の1,700億円については,軽減措置7割・5割・2割ですね,こういう制度が設けられたりしているわけです。 それと一方また,いわゆる所得のない子どもたちに,均等割を賦課をしているというその点でも,全国市長会もこのことが問題だというふうに言っているわけです。そういう形で財源を求めているわけです。 国がなかなかその子どもの均等割の部分について,その保険税を徴収するなというふうになかなか言いません。だからゆえに各自治体は,やはりこの収入のない子どもたちの分の均等割を課せないというふうにしている自治体が,鹿児島の鹿屋市が先陣を切ったわけです。そういう意味だと思いますが,いかがでしょうか。 ◎健康増進課長(有水志郎)  全国市長会におきまして,今回国への要望書の中に,低所得者層を支える保険税の支援をということで強化を求めているくだりがございますけれども,それにつきましては,国民健康保険制度全体において,この今議員がおっしゃられましたとおり国民健康保険に加入される方は,勤めていらっしゃらない方,自営業の方等が多くございますので,そういう低所得者の方も多いわけですけれども,そこに対する国の制度として求めているというふうに理解しております。 そしてまた,南九州市におきましては,今現在の制度の中で国保税を中心にしながら国からの交付金等を充てまして,それで医療費の部分を賄っているところでございます。ですので,現在南九州市が取り組んでおるのは,この国保で皆さんが安心して医療が受けられるようにということでの歳入歳出を組みながら,この国保の健全財政を整わそうというふうに取り組んでいるところでございます。 現在においては,いわゆるその制度としては,そういう低所得者層に対する減免はございますけれども,どうしてもそこに充てられる財源がないというところでございます。ですので,全国市長会等におきまして,その国のほうへ要望を行っているというふうに理解しております。 以上です。 ◆議員(大倉野由美子)  国保税が高いということは,もうどなたもが認識をされておられると思います。ということで,やはりほかの社会保険にないこの人頭割という形の税金が徴収をされていると,そこが今問題になっているんだろうと思いますので,ぜひ全国市長会がなぜこのような提言を行ったかという点では,市長さんも改めてそういう御認識をしっかり,国保が高いというのは加入者の皆さん方の声ですから,やっぱり減免措置を求めるという可能性がないのかというのは,鹿児島県では鹿屋市が3人目の子どもさんの均等割をなくされたわけですから,なくすという方向を決められたわけですから。前回の議会で私が,平成30年度の国保の子どもさんの3人目の保険税をお聞きしましたら,410万円で足りるというお話をされたんです。税務課長さんがですね。 だから,そういうお金を充てれば,3人目の子どもの減免はできるとそういうことですから,市長の判断ではないでしょうかね。政治判断をぜひしていただきたいと。子ども全員にその減免措置をするとなれば,2,500万でしたかね,そういうお金で足りると。だから本当にこの子育てに優しいそういう市政であってほしいというのを願いますので,そういう政治判断も求めるわけです。 最後ですね。いわゆる短期保険証が発行されております。これは短期保険証は,平成27年度が509人,28年度が466人,29年度が437人です。こういう方々は,毎月何らかのお金をおさめて保険証をもらっておられるわけです。皆さん本当にやっぱり努力をされているわけですね。毎月おさめられますので。 ○議長(伊瀬知正人)  時間であります。 次に,竹迫毅議員。  [15番議員竹迫 毅登壇] ◆議員(竹迫毅)  どうもお疲れさまでございます。質問の前に台風19号で亡くなられた方に慎んでお悔やみを申し上げ,それから被災された方々にお見舞いを申し上げます。 それでは,通告してあります2問について質問いたします。 1番目の汐見原地区農地開発についてでありますが,農地開発に当たっては,表土の流出がないよう実施すべきと考えますが,農地保全に留意した施工を予定しているのかどうか,答弁をいただきたい。 2番目ですが,サツマイモ基腐病対策についてであります。 本市におけるサツマイモ基腐病の被害状況と今後の対応を答弁いただきたい。  [市長塗木弘幸登壇] ◎市長(塗木弘幸)  竹迫議員の質問にお答えをいたします。 まず,質問1,汐見原地区の農地開発についての1番目,農地保全に留意した施工について。 汐見原地区の農用地開発事業は,山林を開畑し,区画整理や排水施設,道路施設等を総合的に整備し,農地を将来の営農形態に適合した大型農業機械の効率的な利用や生産性の高い条件に整備することにより,経営規模の拡大や農業の生産性向上を図り,農業経営の安定化を目指すものでございます。現在は,事業採択へ向けて県と協議を行いながら,所有者に対し事業への仮同意徴集を進めているところでございます。 今後の計画策定時には,農用地の表土流出を軽減するため,圃場勾配を緩くし,また農用地の浸食,崩壊を防止するため,排水路等の農地保全対策を講じ,地域周辺の生活環境,自然環境へ配慮しながら,沈砂池等を計画してまいりたいと考えております。 次に,質問2,サツマイモ基腐病対策についての1番目,サツマイモ基腐病の被害状況と今後の対策について。サツマイモの病害発生は,平成30年11月ごろに塊根腐敗症の発生確認がなされ,12月には,病名が基腐病と判明したところであります。 サツマイモ基腐病は,糸状菌の感染により,苗床,圃場及び芋の貯蔵中に発生する病害であります。この病気に感染すると芋は腐敗し,収量が著しく減少するものであります。本市においても全域での発生が見られ,特に知覧地域の新町・南部地域での発生が拡大しております。 本病の発生確認以降,サツマイモ栽培の基本技術を励行していただくために,栽培講習会各種会合等及び市広報紙を活用し周知しているところでございます。 現在,サツマイモの基腐病に対する登録農薬がなく,農薬での防除ができない状況にあるため,国・県が農薬メーカーと連携しながら新農薬登録に向けて取り組んでいるところでございます。農薬登録拡大状況を注視し,また薬剤以外での防除対策も含めて支援対策を講じる必要があると考えております。 以上です。 ◆議員(竹迫毅)  それでは,この農地開発についてから質問していきます。私は,もう30年ちょっとになるんですが,今塩屋地区の農地開発,これを知覧町の行政のほうが計画して,そしてやってきたわけですが,その当時,この圃場勾配を2%とか3%とかそういうことで言ってきたわけですよ。しかし私は,大変なことだということで,いろいろその行政のほうにも言っていました。しかし,なかなかそれが届かなかったんです。 そういうさなかといいますか,私に地元の先輩が議員を勇退するというようなことで,どうかというような声がかかったんです。それでその農地開発云々についていろいろ議論している中で,幾ら言ってもこれは声は届かないなというふうに思いました。犬の遠ぼえだと。そういうこと等で,それで私もその選挙に出てみようかといういきさつがあるんです。大きな,議員の選挙に出るとかそういうのを決めたのは,その農地開発だったんです。私の場合は。 そういうことで,そのとにかく圃場勾配を2%であろうが,1%であろうが,大変なことだという私は認識を持っていました。そのことは,私もその海岸のほうですから,とにかく土が表土が少ないんですよ,もともと。それで私の家も代々農家だったわけですから,父親にその畑の大事さ,土の大事さ,それを百姓魂というか,たたき込まれたんです。 それで,もうとにかく農地を守る,土を守るということにこの海岸線のほうの人たちは努力してきたんです。ゼロにはできないんですが,流亡を防ぐ工夫を皆さんがしてきた土地なんですよ。地域なんです。そういうことで,私はその圃場勾配,そういうことを盛んに言ってきたわけです。 そして,何とかこの0.5%とかそういうところまで議論してきました。これは,今市長のお父様の知覧町長時代だったわけですよね。それで議会やらいろんなところでも議論して私は説得してきたわけですよ。そういうことは少しずつ理解できてきたと思っております。そういう経緯があるものですから,この汐見原地区の農地開発,この点についても,ここ四,五年とか,それではなかなか実施するのは難しいだろうというふうにも思います。 そういうことで,しかし市としては,農地開発を目指して今事業を進めているわけですから,やっぱりこれはその達成してもらいたいと。農家の皆さんはもう農地が欲しいわけですから,そういう思いを持っております。それで,要はその中身ですね。それで,その具体的なことまでは考えていないと思いますが,どのようなその構想というか,この開発に当たって持っているのか答弁をいただきたい。 ◎耕地林務課長(東垂水忠二)  農用地開発の整備に当たっては,土砂流出防止については努めなければいけないというふうに思っているところでございます。 土砂流出については,畑面の圃場勾配が急であると土壌の浸食量が多くなるわけでありますので,少なくするためには圃場勾配が緩ければ緩いほど有利であることから,営農に支障を来たすことのないような圃場勾配とし,畦畔,沈砂池等を設置し,十分な土砂流出防止対策を図り,周辺の自然環境に配慮し整備したいというふうに考えております。 また,流出量を最小限に抑えるためには勾配をなくしたほうが一番いいことではあるんですが,勾配がなくなると排水不良が予想されます。多くの土壌病原菌は排水不良を好み,雨水とともに土壌中を移動して山地全体に蔓延することが多く,土壌病害に起因する連作障害となる可能性が強く営農に適さない農地となりますので,農家等の意向も聞きながら,十分関係機関と圃場内の排水性も検討に加え圃場勾配を決定し,計画してまいりたいというふうに考えております。 ◆議員(竹迫毅)  今,課長がおっしゃるのは十分わかります。しかしながら,その勾配をつけるのも,その基盤に勾配があったらいいわけです。その高度の土の勾配はさほど必要ないんですよね。要は,その流れるので排水をとろうというのは,これはもうもってのほかなんです。表面に勾配がないと流れないわけですから。しかし,そういう底盤で基盤で勾配をとったら,その排水のほうは解決していくはずです。 それで,先ほども議論がありましたが,私もこれから議論をしますが,基腐病等もやっぱり排水が問題だというようなことも言われていますよね。それで,そういうことは十分わかります。 そして,課長が係長時代に,塩屋地区の農地開発,客土事業をやりましたよね。それも流亡したからやっているんですよね。流亡がなかったらやる必要はなかったわけです。そういう現実があります。 そして,あの東塩屋港,あそこは港全体がもう農地開発の沈砂池になっているんですよ。しゅんせつしても二,三年たったら元に戻るんです。そういうことは現実にあるわけです。東塩屋港はその沈砂池になっているという,これはもう現実が証明しているわけです。 そうすると,松ヶ浦港,あそこは導流堤で外海に流れるようになっているから,港のほうにはたまらないんです。しかし,導流堤で外海に出るようになっていますから,畑から流れた土は,東シナ海にバイバイしてしまうんです。そういう現実があります。それで私はこういうことを言っているんです。 それで,きのうの一般質問の中でもありましたが,SDGsですか,これは持続可能な開発目標とかいう意味だそうですが,私は,この農地開発においては持続可能な農地開発でなければいけないというふうに思っております。この農地には土がなければいけない。これはこの資源は私は有限だと思っております。無限じゃないんです。そういうことで,今よければいいというものじゃないという認識を持っております。孫・子末代,それ以上にやはりこの守っていかなければならないのが私は農地だと思っております。そういうことでこういう質問をしているんです。 それで,今そのなぜかといいますと,私の議員の任期は,12月何日ですか,までです。もう今度の議会しか保障はされていないんです。そういうことで,私は私の考え,思いを記録に残したいというそういう思いできょうは一般質問に立っているんです。本当にこの排水がよくなければ作物にはよくないということは重々わかっているんです。だから農地の保全を図りながら排水のほうも考えていくべきだというふうに思っているんです。 それで,これは先ほど言ったように,そこ四,五年ではどうなのかというようなことも思っていますので,その市の担当職員も変わっていきますから,こういう意見があったということは確実に申し送っていただきたいと思いますが,どうですか。 ◎耕地林務課長(東垂水忠二)  私のほうも,農地は土壌が大事だというのは十分認識しているところであります。今後の計画,今後いろいろと詳細調査を進めながら計画をしていくわけですので,今後土質調査等のもろもろの地形の調査とかを行って計画し,図面を作成し実施に入っていくことになりますので,十分農地保全等を十分考慮しながら計画は立てていきたいというふうに考えております。 ◆議員(竹迫毅)  それと,最近,伊瀬知議長に話を聞いたんですが,この頴娃町時代,その圃場勾配の修正事業をやったということなんです。そういう現実もあるわけですよね。これは,本当農地保全,有限の資源ということを考えますと,これほど大事なことはないと思いますので,そういうことでやっていただきたいなというふうに思っております。 農地保全については,それとその勾配をつけるにしても,私はこの長辺で勾配をとるのと短辺でとるのは違ってくると思います。土の流亡は,流出はですね。そういう工夫も大事じゃないかというふうに。それと,以前説明会等で1ヘクタールとかいうような話もありましたが,私も説明会に行きましたが,なるほど耕作する人たちは,もう広いに,まあ広ければいいわけじゃないですが,今の農業の体制からすると,1ヘクタールとかそういうのを望むと思います。 しかしながら,先ほど言ったように,農地の保全ということを考えますと,やはり長辺は100メートルとかそういうことでいっても,1ヘクタールということになりますと100メートル,100メートルですよね。しかし,そういうところを長辺を100メートルとったら,短辺は50メートルとかいうような工夫をして,短辺で勾配をとるというようなことを私は工夫すべきだと思いますが,その点どうですか。 ◎耕地林務課長(東垂水忠二)  実施に向けては,今後,先ほど申しましたとおり,整備箇所の詳細測量等により,実質排水計画,防災保全計画,経済性等の諸条件を総合的に検討した上で,農家を含め地域住民の意向に配慮し,勾配方向等とか計画を進めていきたいというふうに考えております。 ◆議員(竹迫毅)  それと,その沈砂池等でその影響がないようにと,ほかにですね,いうような答弁もありましたが,今塩屋地区の農地開発に限っては,沈砂池というのがあります。しかし,その面積たるは1アール,2アールはないだろうと思います。そういう沈砂池では,その普通の雨でというか,こうたまりますよね,沈砂池に。しかし雨量の多いとき,そういうときは沈砂池にたまっていた土砂を持ち出すんですよ。 だから土地改良区,それから市のほうも沈砂池の土砂などを撤去していないですが,していないんですよ。していないけど,たまっていないんです。それが現実なんです。それで,先ほど言いましたように,東塩屋港みたいな広いところが沈砂池だと。でないと沈砂池にならないわけですよね。そういうことも十分考えていただきたい。それで,本当私は先ほども申し上げましたが,持続可能な農地開発ということを肝に銘じていただきたい。 それでは,サツマイモのほうに,基腐病のほうに移りますが,これは,昨日から私は三番煎じかなというふうに思っているんですが,それはそれとして,もう本当このサツマイモが,この基腐病,こういうものでもうつくれないと,つくっても採算がとれないというようなことになったら,これはもう本当南九州市の農業は壊滅的な状況になるんじゃないかというふうに私は心配しております。 まあ思うんですが,サツマイモは,戦中戦後,国民の命をつないできた作物だと私は思っております。そういう意味で,今ではその食べ物は豊富であるんですが,本当私は小さいころ,もう本当カライモ様様,サツマイモ様様だったんですよ。ひもじいのを満たしてくれたと,私はそういう世代ですから,そういうふうに思っております。 それで,とにかく今ではわからないことだらけというようなふうに,私はきのうからの答弁等を聞いて思っております。特効薬もないというようなことですね。 それで,国やら県と連携して農薬メーカーに開発をお願いするというような答弁がありましたが,私はもう一歩進めて国やら県に,これは国レベルになると思います。開発費も出しますと,国のほうが。丸々ということは思いませんが,それぐらいの意気込みでやってもらわないと私は困ると思います。そういう政治力が必要じゃないかと思います。その点,市長に答弁をいただきたい。 ◎市長(塗木弘幸)  先ほど私も答弁をいたしましたが,そのことについては,もう県を通じて,そして所管の農林水産の所管から県を通じて,そして私も県議,県のほうにも再三お願いをしております。そして,国会議員の先生方にもそういう話もしているところでございます。 それで,先ほど話をしましたように,そういう農林水産省に行きましたところ,そういう答えをいただいたというところで,それはもう国も一緒になってやるんだということでございました。その農薬の開発については一緒になってやるということでございました。 また,いろんな助成制度というものも検討をされているようでございますので,このことについてもお願いをしながら,また私たちもできることはやっていかないといけないと考えているところでございます。 これは,もう本当議員がおっしゃられるように重要な,ここの地域の重要な作物でございます。これがもう収入がなくなるというようなことになると,この地域の農業は本当全滅だというような危機感を感じております。このことに対してはやはり私たちももっと努力していきたいと思っております。 ◆議員(竹迫毅)  私は,今のその点を言わんとするのは,連携してと,農薬メーカーにも協力してというような答弁が,きのうから続いていると思います。しかし一歩進めて,国に対して,国も開発のために負担をしてくださいと,私はそれは大事なことじゃないかと思います。実現するしないはまた別ですよね。そういう我々その農業立町の南九州市のそういう意気込みを県やら国に訴える,そのことは私は大事だと思います。なかなか民間企業に簡単に金を出せるとは思えません。 しかし,国も民間の農薬メーカー等にも金を出してでも開発を急いでくださいというようなこと,そして登録云々というようなことですが,それもこう期間を縮めるとか,そういうことを私はお願いしたらどうですかということなんです。どうですか。 ◎市長(塗木弘幸)  今,市販をされている薬がサツマイモには認められていないんですね。ですから,それは植物防疫課に行ってお伺いしたところ,ことしの植えつけまでには認可をすると。効くか,その実証実験がまだ済んでいませんから,効くか効かないかはわかりませんが,また薬の種類は課長のほうからあると思いますけれども,そういう効くんじゃないかという薬があるんだそうです。 だけど,まだそれは,ほかのその植物には認可がおりているけれども,サツマイモにはおりていないということでございます。ですから,それを今度の春までには認可をするという答えでございました。ですから,一つは進歩をしたのかなと思っているところでございます。 ◎農政課長(本木下裕一)  ただいま市長のほうから薬剤の関係が出ましたけれども,現在,サツマイモに登録のおりている特効薬的な剤がないということで現在はあります。予防的な剤というのもございますけれども,それについては随時登録認可をしていくということで,来年の春までにはその予防剤については方向性が見えているようでございますが,その特効薬,基腐病に効く剤というのが2年から3年かかるということでございます。 ですので,この基腐病菌というのは糸状菌なんですが,この菌は特徴がありまして,サツマイモだけに出るという菌でございます。ですので,考え方によりますと,輪作体系で飼料作の交換での作付とかそういうものであれば,そこで2年ほど飼料作をつくれば,その菌は餌となるサツマイモのつる,茎がなくなるわけですので,そこで収束するという菌でございますので,こう2年,3年かかる剤を待つよりも,そういう交換をしながら,輪作体系の体系も今後考えていく必要があるんじゃないかなということで考えているところでございます。 ◆議員(竹迫毅)  今のその課長のお話を聞き,先ほどからの答弁,昨日からの答弁等を聞いていますと,やはり今とりあえずできることは,そういう連作を避けるとか,それからやはり排水が云々というようなことですね。やっぱり農業の基本に返って,土づくりとかそういうことも大事じゃないかと思いますよね。 どうですかね,もう本当こう農家の皆さんでできるというようなことは,私は今ではそういうことぐらいしかできないんじゃないかと思いますが,どうですかね。 ◎農政課長(本木下裕一)  先ほども言いましたけれども,やはりサツマイモの栽培技術の基本というのを我々としては生産農家に伝えていきたいと。引き続きそういう基本的な栽培,非常に特効薬がない中で進める中で,その基本を怠るとどうしてもこの菌というのは収束しないという特徴がありますので,基本に忠実に取り組んでいくと。 また,土づくりに関しましても,やはり今度国の補助の中に堆肥の支援というのもございますので,そういう土づくりをしながら,またハード事業でトラクターによる深耕ロータリー,すき,レーザーレベラー,こういうハード的な事業も組み込まれておりますので,やはりここで土づくりというのを基本におきながら進めていきたいということで考えております。 ◆議員(竹迫毅)  ぜひそうしてください。それでどうなんですかね。そのバイオ苗とかそういうものでも幾らか解決できる面があるんですか。どうなんですか。 ◎農政課長(本木下裕一)  今の状況では圃場に,基腐菌が発生している圃場に消毒せずにまた消毒のむらがあって,バイオ苗の無菌の苗を植えても,つるが伸びて基腐菌に感染すれば,そこで感染するということですので,やはりバイオ苗につきましては,圃場が無菌の状態で植えつけないと感染が広がるという状況ですので,やはり土づくりを基本にしながら,バイオ苗の苗を幾ら無菌を植えても土壌に基腐菌がありますと感染するということですから,非常に剤についても特効薬の開発が難しくなっているのはここです。 ですので,やはりその餌となるサツマイモのつる,茎,それからクズイモ,そういうものを圃場から持ち出して,また2年ほど休ませて,あるいは輪作をしてスタートするということで,この2年あるいは3年という輪作の中でも,やはり保証はございませんので,2年した段階で再度検査をして,そこで基腐菌がないというのを確認して,サツマイモを植えていくというのが基本となっていくと思います。 ◆議員(竹迫毅)  国のほうも支援策を考えているという答弁ですが,そうなりますと,その支援に対して,国の,県もそれにのっかってもらうと,そして市でも上乗せすると,大したことはできないにしても,私はやっぱりそういうことを県にもお願いする,そして市のほうでもそういうことの支援を考えるべきだと私は思いますが,その点,どうですか。 ◎農政課長(本木下裕一)  やはり市の支援としましては,今現在,国のほうが出している支援策を基本にしながら進めていきながら,また農薬メーカーが開発をしようとしている農薬登録状況等も注視しながら,農薬以外での防除対策を含めて,現状に合った支援策があれば,検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆議員(竹迫毅)  聞くところによりますと,4割減だとか,半分だとかいうような,そういう話も聞きます。そういう圃場を私は見たことないんですが,私もこのイモ掘りのちょっと手伝いに,塩屋地区の農地開発のところですが,行ったんですが,それは2ヘクタール,20アールですか,20アールか30アールぐらいの畑なんですが,そこで,私が行ったところではコンテナ半分ぐらい,これだよというようなことを教えてもらってでしたが,これはもう来年は,もう現にあるわけですから,圃場に。それが,来年広がらんにゃよかがねということをば思って手伝いしていました。 そういうことで,本当こう,なかなか特効薬がないと,効くか効かんかわからんというような,こんなもう当てにならん話はないわけですよね。ですから,できることを,さっき言ったように,してもらって,そして本当この厳しい農業の中で,また農薬ができたにしても多分高いんじゃないかなというふうに思います。 そういうことを考えるときに,もし,そういう農薬ができてきたら,その農薬にも幾らか市のほうでも助成するということを考えていくべきだと思いますが,その点,市長,どうですか。 ◎市長(塗木弘幸)  今,課長のほうからもお話がございました。それはもう市としても,やはりこの防除対策というようなことに対して,支援をしていかなければならないと思っております。しかし,国と県の動向を見ながら,そこはやっていったほうがいいと考えております。 ◆議員(竹迫毅)  終わります。 ○議長(伊瀬知正人)  ここでしばらく休憩します。午後1時50分休憩───────────午後2時0分開議 ○議長(伊瀬知正人)  再開します。 次に,大倉野忠浩議員。 ◆議員(大倉野忠浩)  皆さん,お疲れさまです。令和元年12月定例会一般質問のトリを務めさせていただきます,大倉野忠浩でございます。 ことしの夏は台風や大雨による被害が全国各地で相次ぎ,これまでの対策では限界があることが再認識されました。私のほうからもこの台風,大雨等で被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 これまでの治水対策や防災対策を上回る気象の変化は,地球環境が私たちの想像以上に変わり,改めて知恵を結集して,これからの対策を考えていかなければならないと痛感しました。この認識は,ここにいる一同で共有したいと考えております。 さて,ラグビーワールドカップの全国的な盛り上がりは明るい話題として記憶に残りました。ワンチームを合い言葉にした日本代表の躍進やそれぞれの国の代表の戦いは,誇りや犠牲といった言葉に代表されるように,スポーツの持つすばらしさや力を見せてくれました。 また,天皇陛下の御即位関連の話題は,私たちに感動や喜びを与え,こちらも伝統の持つすばらしさを改めて認識する機会になりました。 このようなスポーツや伝統の持つ力をこれからも大切にしながら,地域での活動に生かすことが重要だと思っております。 このような状況を踏まえ,私は地域の郷土芸能や伝統行事の保存と活用について,質問をさせていただきます。 まず1点目に,郷土芸能や伝統行事は地域固有の文化を育む貴重な地域資源であると考えます。現状をどのように捉えているか。 2点目,過疎・高齢化が進み,行事等の継承・保存が危ぶまれるが,具体的な支援策を講じる考えはないか,以上2点を質問し,登壇での質問を終わります。 あとは自席で行います。 ◎教育長(有馬勉)  まず,郷土芸能や伝統行事に対する認識についてお答えをいたします。 南九州市内の郷土芸能や伝統行事につきましては,過疎化・高齢化等により,後継者が得られにくい状況から,もう既に途絶えたものも多くあると認識をしております。 現在,継承されている地域の郷土芸能や伝統行事は毎年実施されているもの,数年置きに実施されているもの,不定期のものがあります。 ことしにつきましては,実施または実施予定のものとして,飯倉神社のお田植え祭りで奉納された宮の棒踊りをはじめ14件,また,市の文化祭や小学校の運動会等で披露されたものが3件と把握しております。 次に,郷土芸能や伝統行事に対する支援策についてお答えいたします。 現在,南九州市内の郷土芸能や伝統行事として,国,県,市から指定されているものは13件,このうち市が指定しているものは9件あります。市指定文化財に対しましては,用具,衣装,のぼり等の整備補修や伝承活動,記録保存に要する経費に対しての補助制度を設けております。この制度は,補助対象経費の2分の1の範囲内で上限額が45万円となっており,今後とも市の広報紙等で制度の周知を図ってまいりたいと考えております。 一方,各学校におきましては,地域に根差した特色のある郷土教育の取り組みとして,学校行事や授業等で地域の方を指導者に迎え,棒踊りや太鼓踊りを運動会等で披露しております。また,子どもたちは子ども会活動の一環として,地域の伝統行事に参加しております。こうした活動を通して,子どもたちは郷土を愛し,誇りに思う心情が育まれていくものと考えております。 地域の郷土芸能や伝統行事を継承していくことは,地域の方々に誇りと愛着をもたらし,地域づくりにも意義のあるものと考えておりますので,今後とも引き続き支援してまいりたいと考えております。 ◆議員(大倉野忠浩)  今回の質問については,私の地元の伝統芸能,それから伝統行事を紹介しながら,質問をさせていただきます。 今,答弁のほうでもありましたように,県指定あるいは市指定の無形民俗文化財というのがありますけれども,そのほかに,指定されていない伝統芸能というのもたくさんあると思いますけれども,ここらについては,文化財課のほうでは詳細に把握はしているかお尋ねします。 ◎文化財課長(朝隈克博)  郷土芸能,伝統行事等については,無形文化財として国,県,市で指定をしているものと指定されていないものがございます。 指定文化財といたしましては,国の指定文化財といたしましては,南薩摩の十五夜行事,それから国の選択文化財でございますが,薩摩の水からくり,それから県の指定を受けているものは上山田の太鼓踊り,知覧の十五夜そらよいの2件でございます。 市の指定といたしましては,永田の日送り踊り,野崎ほうそう踊り,それから飯倉神社お田植え祭りに伴う芸能,宮棒踊り,これは,宮棒踊りは3団体ございますけれども,1件としてまとめての指定でございます。 また,上別府の太鼓踊り,豊玉姫神社の神舞,門之浦の十五夜横引き,中山田太鼓踊り,下山田東区太鼓踊り,下山田西豊年太鼓踊りとなっております。 郷土芸能,伝統行事は数世帯で行うような小規模のものから,地域総出で行うようなものまで多種多様ございますけれども,今回,質問の趣旨に合うようなもので,過去に行われたものとして50件ほどを把握しておりますけれども,その中で指定しているものが,先ほど申し上げたところでございます。 また,私どもが50件程度把握いたしましたけれども,現在,継承されているものは半数程度というふうに認識をしております。 指定につきましては,経緯の成り立ちがきちんと把握されているかとか,それから地域独自のものがあるかとか,それから,これまで継続されてきて,それから,これからもちゃんと継続されていく取り組みがなされているかとか,それからその指定について継承されている団体の方々の了解が得られるかとか,といったようなことを総合的に判断して指定をするものでございます。 そういったような現状でございます。 ◆議員(大倉野忠浩)  指定されているもの,されていないもので50件程度ということで,こういった伝統芸能が各地域で存続しているものもあれば,していないものもあるということで,指定されたものでも,もう既に途絶えたものもあるというふうにお聞きしているところですが。実は,私の地元では,川辺町下山田ですけれども,10月19日に東区太鼓踊りというのが地元の竹屋神社に奉納をされたところです。 また,11月3日には,塘之池公園内の特設相撲場がありますけれども,塘之池相撲大会も開催されました。 両行事とも,塗木市長にもお越しいただいたところですけれども,こういった行事に私も長年携わっておりまして,太鼓踊りについては,昭和59年に25年ぶりに復活を見たということで,それ以来,綿々と続いているところです。また,塘之池相撲大会に関しては,ことしで231回を数えておりまして,江戸時代中期の大変苦しい時代に始まったと言われております。 また,先日行われました,磨崖仏まつりにおいても同時開催ということで,川辺町相撲大会も開催されておりますけれども,これも100年以上の歴史があるというふうに伺っているところです。 また,知覧の中福良地区においては6年ぶりだったと思いますが,十五夜そらよいが復活したということで,新聞のほうにも掲載をされていたようです。 地元では,長年,それぞれの行事を大切にしてきました。全国的には郷土芸能や伝統的行事がたくさんの観光客を呼び,地域に誇りを生む貴重な地域資源として活用されている例もたくさんありますけども。第二次総合計画の中で文化財の保存活用については,伝承活動への支援強化ということで,記録映像の作成保存に努めるということが施策となっているようでございますが,ここでの保存というのは,あくまでもその記録映像の保存だけであるのか,あるいは継承して存続するための保存ということに努める,そこまで入っているのかお尋ねいたします。 ◎文化財課長(朝隈克博)  伝統芸能,郷土芸能は,先ほど来,お話がありますように,後継者不足等々で消滅の危機も考えられるところでございまして,文化財課といたしましては,映像の記録をとりまして,それを保存していくといったような取り組みもしているところでございますけれども,また,来年度におきましては,文化財保存地域活用計画というのを策定する予定でございまして,この中で,文化財の確実な継承に向けた,これからの時代にふさわしい保存と活用のあり方をまとめた計画書にするつもりで,その中で,無形文化財の保存についても取り組みを進めていくといったことを考えているところでございます。 ◆議員(大倉野忠浩)  地域は過疎・高齢化が進んで,行事の継承保存が非常に厳しい現状があることがたしかですけれども,行事の担い手,継承者の不足,生活環境の変化によるゆえの困難さ,継承保存することの若者への理解促進といった,非常に難題が山積している状況ですけれども,私どもの太鼓踊りは,小中学生にも本番では踊る機会はないですけれども,小中学生に一応教えて,地域の敬老会でおじいちゃん,おばあちゃんの前で披露する場とか,先日は,勝目小学校でも収穫祭,PTAバザーが行われましたけれども,その際にも舞台で披露するといった,そういう機会もありまして,非常に地域の方々にも喜ばれたところでございます。 こうした取り組みが継承につながっていくと思って,子どもたちにも,全てではないですけれども,太鼓踊りの一部を指導している状況です。 それぞれが懸命に取り組みながらも,毎回,難問に直面するのが事実でありまして,この太鼓踊りで非常に道具が必要ということで,鐘であったり,太鼓であったり,あるいは衣装関係ですね,振袖の衣装であったり,浴衣であったりとか,あるいは毎回そろえなければならない消耗品,そういったものでかなりの経費がかかっておりますけれども,先ほど教育長の答弁の中でも補助制度があるということで,ちょっと,私,初めて聞きまして,こういう事業もやはり活用していきながら,保存継承に努めていければなというふうに思っているところです。 実は,今回,私どもの太鼓踊りでは,文化財課の紹介で県の文化振興財団の助成事業を活用しまして,衣装を新調したわけですけれども,踊りの中で中入りという役が,振袖の着物を着た4人の中入りという役が鐘をたたく人が2人,それから小太鼓をたたく人が2人ということで,4着新調しましたけれども,やはりこういった助成事業があることで,何とか新調できたということで,非常に衣装にしても1着10万弱,鐘にしても,やはりそれぐらい,太鼓にしても10万弱ですかね,かなりの金額の道具がたくさん必要なわけであります。 こういう事業がなければ,備品等の更新も非常に困難な状況で,どういった補助事業があるのかというふうに質問をするつもりでおりましたけれども,2分の1の範囲内で上限が45万ということで,この辺の事業については,どういった形で周知をされているのかお尋ねします。 ◎文化財課長(朝隈克博)  この事業につきましては,これまで市の文化財の所有者から相談がありましたり,文化財課で修復等の必要が確認されて,所有者の申請の意思が確認されましてから,次年度の当初予算に計上するといったような考え方でありました。 積極的に制度を周知するといったようなことはしておりませんでしたけれども,対象事業があるかどうかを把握する過程で,特に無形文化財の保存団体へは制度をお知らせして,相談していただきやすい環境をつくっておくべきであったというふうに考えております。 今後につきましては,市の指定の文化財の郷土芸能の保存団体には,制度をお知らせをしたいというふうに考えております。 ◆議員(大倉野忠浩)  ぜひ,周知のほうをしていただければというふうに思います。 いろいろな伝統芸能のさまざまな種類があって,それぞれ使う道具も違ったりで,経費も違いますけど,特に太鼓踊りの場合は,ゼロから始めた場合,何百万もかかる状況でございます。 そういった中で,やはり財源的にも非常に厳しいながら,地元住民の負担金あるいは一般の寄附金,そういうものに頼らざるを得ない現状にありまして,世帯数や事業者数の減少で,決して余裕のある財政運営とは言いがたい状況でございます。 最近,よく市長は南九州市の財政も余裕が出てきたということを耳にするわけですけれども,ぜひ,市長,今回,私の地域の伝統芸能,伝統行事をごらんになられて,当然,継承していく,存続させていくという気持ちはもうおありだとは思いますけれども,財政に余裕があるのであれば,さらに支援策をまた講じていただければと思いますけれども,市長,どうでしょうか。 ◎市長(塗木弘幸)  今,議員がおっしゃられたんですが,私もこの竹屋神社の奉納の太鼓踊りを見せていただきました。 そしてまた,塘之池の相撲にも観戦に行きました。議員さんも一生懸命,この伝統芸能のこういう保存に努められていると思っております。この神社の踊りでは,防災安全課の神薗課長も,そしてまた,大倉野さんのお兄さんも一緒に踊っておられました。 高齢化というか,あんまり若くない方々が頑張っていると,本当,思ったところでございます。この太鼓踊りは朝早くから夜の10時ごろまで巡回をして踊るんだそうです。課長に,あくる日,尋ねたんですが,大丈夫かと,本当,心配をするぐらいの行事であったと思っております。 確かに,道具に,太鼓踊りは太鼓は特にお金のかかるものだと聞いております。以前,知覧の,その辺もよく調べてみてください。ねぷたで大きな補助金を,これは市のやつじゃなかったと思うんですが,大きな太鼓を,補助金をいただいたということは,700万ぐらい,ちょっとはっきりは覚えていませんけど,かかったというような話も聞いておりますので,こういうことはもう早くから立ち上げて準備をして,いろんな国や県のまた助成というのもあると思いますので,市はちょっと上限が45万ということでございますので,また検討はしてまいりますが,なかなか厳しいところもあるんじゃないかと,今,財政課長がそういう話もしておりましたので,ちょっとここでどうこうということは言えませんが,そういう,いろいろ早くから調べてみられたほうが,この大きな金額のものはいいんじゃないかと,こう思っております。 知覧町のあそこのやつもあったでしょう。大きな金額でした。どこでしたかね,無双太鼓のやつだったですかね。とにかく,そういうあれがあると思いますが,文化財のこういう事業に関しては。 以上でございます。また,保存に努めていただきたいと思います。 ◆議員(大倉野忠浩)  私も決して若くはないですけれども,太鼓踊り,まだまだ現役です。 私どもの勝目の地域は4つの太鼓踊りがあって,輪番で毎年踊っていますけれども,来年は,県指定の上山田太鼓踊り,来年は日置議員も踊ります。また,商工観光課の森田課長も踊ります。そういった形で,皆さん,議員,職員一丸となって,地域の伝統芸能を守るために頑張っているところですけれども,一方で,枕崎市,霧島市など,市内の伝統行事の主催団体の協議会をつくって,情報交換を図りながら今後に生かそうという取り組みも行われておりますけれども,枕崎市では5年に1回ですかね,伝統芸能の祭典を行って,ことしで6回を数えるまでになっているということでございますが,行事等の継承保存が危ぶまれる現状に対して,主催団体の情報交換の場を設けたり,財政的な支援のために基金を創設するといった,具体的なまた支援策ということを講じる考えはないか検討してくださいというお願いなんですけれども,そういう考えはないかお尋ねします。 ◎文化財課長(朝隈克博)  先ほど申し上げましたが,来年度から文化財保存活用地域計画という計画を策定する予定でございます。 これは,文化財を地域づくり,観光振興等に活用していくための,ことし4月に施行されました文化財保護法の改正のもとに制度化されたものでございまして,文化財の保存活用に関して,目指すべき将来的なビジョンや具体的な事業の実施を定める計画書を市町村が策定して,文化庁が認定するというものでございます。 この計画書の策定に当たりましては,関係課による策定委員会と文化財の保存団体や管理者,学識経験者で構成する14名程度の協議会で進めてまいりますが,この協議会には,無形文化財,郷土芸能の保存団体の代表の方にも入っていただきまして,今後,無形文化財につきましても,どのように保存して地域に活用していくかといったようなことを検討していこうというふうに考えておりますので,また,その中で検討させていただければというふうに思います。 ◆議員(大倉野忠浩)  文化財保存地域活用計画ということで,ぜひ,今,課長が言われたみたいに,何とか継承・存続させるための施策をやっていただきたいというふうに思います。 この伝統行事,伝統芸能といったものは,もちろん観光資源にもなり得るわけです。今回は,商工観光課長には別に答弁は求めませんけれども,観光資源となるということで,やはり文化財課あるいは商工観光課,また関係課,やはり一体となって施策を展開していただければというふうに思うところです。 また,コミュニティの形成といいますか,コミュニティ,コミプラの関係についても,非常にこういった行事というのは重要になってくるのかなと。やはり,こういうことがあって,私,いつも感じるんですけれども,やはり地域のこういった絆というのが,こういった行事でさらに強まっていくというふうにいつも感じているところです。こういった行事がなくなれば,地域のまとまりもなくなりますし,やはりこういった行事,伝統芸能を通じて,地域のコミュニティというのを強固なものにしていけたらなというふうに思います。 この太鼓踊りについては,もともとは朝鮮出兵の際に従軍した武士の帰陣あるいは出陣,凱旋といった,そういったことを祝った踊りというふうにされていますけれども,現在では,この長い歴史の中で農業が営まれることによって伝えられ,五穀豊穣,豊作祈願といった,自然の恵に感謝し,あるいは災害を避ける願いを込めて行われる芸能であり,また祭りであり,神事でもあるというふうに思っております。農業の多面的機能でもあるのかなというふうに思っておりますけれども,こういった部分で多面的機能支払交付金事業においても,農村文化の伝承を通じた農村コミュニティの強化という取り組みがありまして,これにも交付金があるわけですけれども,この活用ももう少し広く活用できたらなというふうに思っております。これも,耕地林務課長には答弁は求めませんけれども。 そういったことで,ありとあらゆる施策といいますか,事業を,補助事業なりをやはり活用して存続に向けて,もちろん我々地域の人たちもそういうやる気がないことには継承されていきませんので,地域の伝統芸能,伝統行事というものは貴重な地域資源であると思っております。これからも大切にしていくものであると,そういう共通認識は,きょう,得られたかなというふうに思っております。 今後も,地域の課題に向き合いつつ,前向きに日々の活動を行うことを改めて強く思いながら,早いですけれども,私の一般質問を終わります。 ○議長(伊瀬知正人)  これで,一般質問を終わります。    ──────────────────── △散会 ○議長(伊瀬知正人)  以上で,本日の日程は全部終了しました。 次の会議は,11月29日午前10時から開会することとし,本日はこれで散会します。午後2時33分散会...